論理展開、文章の構成に関する出題が前期入試で続けて出されています。
平成24年前期入試より
平成25年前期入試より
このような文章の構成についての出題はなぜ前期入試で出されるのでしょうか。これについて考えておくと、今後の出題の予測が立てられるかもしれません。
これには前期と後期の試験時間が関係していると私は考えています。
前期は50分、後期は40分という試験時間です。
また時間が長い分、前期入試では問題数が、後期入試より多くなります。文章の量も前期入試の方が多いです。
その結果、検証に時間のかかるような「全体を見させるタイプの出題]と前期入試は相性がよくなるわけです。
文章の構成に関する出題は、全体を見渡すタイプです。
特に26年前期の問題では、文章の内容については問われていないです。いったん具体的な文章から離れて抽象的な文章の構造に視点を変えさせようとしています。
↓
平成26年前期入試より
このように「全体を問うような出題は前期入試と相性がよい」ことを考えると、いろいろと予測ができそうです。
例えば、全体の中から探して「抜き出すタイプ」も前期入試と相性がいいですよね。探してもなかなか見つからないような、「はまると危険」みたいな出題が前期入試には好まれやすくなります。
今後書いていきますけど、千葉の国語の入試って時間との勝負なんですよね。しかも千葉はバランス型の出題ですから、やることがてんこ盛りで時間配分が難しい科目です。
確かに、記述であれば、最初から時間かかりそうだから後回しにすることは誰でもしてると思います。
問題なのは、抜き出し問題のように「解けそうで解けない問題」、
また、今回取り上げた文章の構成を選ぶ問題のように「一見すぐに解けそうだが、実は文章全体と選択肢を慎重に検証して解く問題」です。
これらをどう効率よく捌くかが前期入試では重要になってきます。この点については、今後取り上げていきたいテーマですね。
あと、過去に出題されたもので、「全体から考えさせるタイプ」の出題にも警戒しましょう。
「脱文補充」と「段落分け」でしょうか。
脱文補充は、「この文章は、どの段落の後に入るものか」というものです。平成15年、17年で出ていました。
段落分けは、文章の内容からいくつかの段落に分けるタイプのものです。以前は、選択肢で出題されていました(平成18年、19年)。今後は「自分で段落を内容から3つに分けなさい」みたいなものも出題されるかもしれませんよ。
次回は後期入試×説明的文章です。
★前期入試では、全体を問う問題に警戒!しかも慎重に解かないといけない!
★すぐに解けそうな抜き出し問題は、「はまりすぎ」注意!
★脱文補充、段落分けの問題が帰ってくる!?
平成18年より段落分ける問題
平成15年より脱文補充問題
コメントをお書きください