中3生は、夏を越えたところで一定の成果を実感させたい。
実感できれば9月以降自信を持って取り組めるはずですから。
では、8月以降の模試や実力テストで、夏の勉強の成果を出しやすくするにはどうしたよいでしょうか。
それでは科目ごとに考えてみましょう。
まず数学です。
数学は思った以上には上がらない?
これに関しては、夏前の実力テストなどの失点分析するとわかります。
数学的思考の問題(活用型、規則性)ができているか、空間図形の問題ができているかです。
ここができていると考えるタイプの問題、つまり典型問題ではない領域で問題文を読んで即興で解けているかどうかがわかります。数学では、初見で解く問題を取れないと高得点を狙うのは難しいのが実状なんです。
そして、多くの生徒が、そのような「その場で即興で解くタイプの問題」は解けません。
ところが、数学の授業ばかりを塾で受講する傾向があるんですね。数学ができないと不安だからでしょう。できると頭が良くなった感じがするのはわかりますが、受験戦略としてはあまり得策ではありません。
ある程度のことをできるようにして、その後はケアレスミスをなくす練習に力をかけるべきでしょう。そういう練習をしないで数学をやっていても数学の得点は一向に上がりません。
かまなびでも、ケアレスミスを防ぐための「ランダム演習」に入り始めたところです。
ケアレス防止のランダム演習なしには数学の点数は上がらない?
次に英語です。
これも夏前の模擬試験や実力テストで点数が取れていない生徒は厳しいですね。
英単語と文法ができていないということですから、夏にそれらを復習する形になるでしょう。そうすると、長文読解まで手が回らず、夏の模試を迎えることになります。
しかし、実際の実力テストや模試では、長文読解の比重が高いんです。
だから、夏前から英語が苦手な生徒の点数が上がらないのは当然なんです(ただ、数学と違って英語は冬まで時間をかければ高得点を取りやすい科目です。千葉県の英語の入試は他の科目より点数が取りやすくなっています。)
長文読解の演習をやらないと英語の点数は上がらない?
一般的に塾では英数の比重を上げてみんな勉強しているわけですけど、夏休みの成果としては前述のように英数どちらも点数を上げにくくなっています。
そうすると「あんなに勉強したのに、偏差値が下がってしまった、上がらなかった」みたいなことが普通に起きてしまう。
結局、前半戦は国理社で取りたい
これを阻止するには、残された国語、理科、社会で取るしかありません。「夏休みを越えて成績上がったー」と喜ぶにはこの3科目は避けて通れないのです。
うちの塾では、科目で勉強時間を区切らないことをウリとしています。科目ごとに区切ると、必ず国語、理科、社会が後回しになるからです。これらが後回しになると、夏の成果を出したいところの模試や実力テストで不利になります。
夏前に成績不振のうえ、英数の授業で縛られている生徒は、可哀想ですが夏の勉強で成果が出ないことが多いと思います。特に「塾の授業と塾の宿題しかやっていない場合」には、そうなる可能性が非常に高い。
そういうときは、いち早く「塾の勉強は塾の勉強」、「自分の勉強は自分の勉強」という風に建て直した方がいいでしょう。
理社国については次の機会に。
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