前回は、オススメの英単語集を紹介しました。ところで、千葉県の公立高校入試問題ではどんな単語が書かされるのでしょうか。
昭和60年から平成26年までに出題された単語の問題をまとめてみました。
平成19年より文法問題に語形変化が入ってきました。それに伴って単語のスペルの出題にも変化が出てきました。
まず、「序数、名詞の複数形、動詞原形、動詞ing」は文法の語形変化の問いへ移動しました。
また23年度からの前期後期制で、後期入試では単語を書く出題がなくなっています。その代わりに、英作問題、読解問題での書き換え文の穴埋めで単語が書かされています。
平成23年度後期3より
あと24年から前期入試では、さらに短文読解での書き換え文の穴埋めも定番になりつつあります。
平成25年前期7(3)①より
次に、注目したいのが、熟語が書かされるようになってきたことです。
25年後期が(take) care (of)
24年前期で(be)popular(with)
最後に注目したいのは、単語問題のレベルが上がってきていることでしょう。以前、スペルを書く問題は数学で言えば計算問題のように点を取らせるサービス問題でした。
しかし近年では、単語がクイズ形式での出題になっています。
またそれだけにとどまらず、単語それ自体の難易度が上がってきています。
例えば、近年正答率が低かった単語は、
26年前期 support(正答率7.5%)、 repeat(正答率37.9%)
25年前期 explain(正答率11.2%)
24年前期 alone(正答率32%)
などです。
これらの単語は、単語集などでは、基本単語で扱われているというより「差をつける単語」として扱われています。試験当日に思いつくのさえ一苦労かもしれません。
このように単語を書く問題に変化が起きています。
まとめると、
★英語で高得点を狙いたい生徒は、
長文問題での「書きかえ・要約問題」で「熟語」などを書けるようにトレーニングが必要ですし、「ちょっとみんなが思いつかないような単語」もすぐに引き出せるぐらい反復練習する必要があります。
★「英語は苦手だ」という生徒は、ひたすら英単語の書き練習をさせるのは危険です。書き練習して取れる基本問題は非常に少なくなってきているのが現状だからです。これを知らない塾の先生は結構多いので注意が必要ですよ。苦手な生徒は、「単語を見て読めて意味が取れること」に力を入れ、読解・リスニング問題での得点力を先につけた方がいいでしょう。
この点でも、前回紹介した「くもん中学英単語1500」は「単語を見て読めて意味を取ること」に重きを置いた単語集です。英語が苦手な生徒にはベストな1冊になります。
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