点数保証制度という罠


点数保証制度って「お金を返してくれるわけではない」という知っていました?

 

点数が上がらなかった「後の」授業料が無料になるんです。

 

要するに、さっさと辞めてお金を返してもらえるありがたい制度ではありません。

 

反対に「今後は無料になるのに辞めてしまうのですか?」と言われてしまいます。

 

塾というのはなかなか辞めさせてくれないのです。一度入ったらあの手この手で引きとめてきますよ。その一つの手法が点数保証制度です。

 

「自信があるから、保証できる」というのは嘘ですよ。ネーミングにひっかかってはいけません。

 

だって自信があるなら、返金すればいいじゃないですか。「いつ辞めたって構わない」でしょう、自信があるんですから。

 

しかし、そうはなりません。

 

しかも、点数保証制度は「授業回数が多くて授業料も高い場合の生徒のみ」となっていたりするので、「先にお金を取られている」だけなんですね。

 

例えば、通常週1回、週2回ぐらい塾に通うと思います。

 

それを週3回以上受けないと、点数保証制度は受けられないとなっていたりもします。

 

もちろん授業料は週回数に比例しますから、週3回以上の場合、通常のときより多くお金を支払うことになります。

 

授業回数が多いので塾は授業料を多めに、しかも早い段階で回収することができます。

 

成績が上がらなかったとして3学期の授業料が無料になっても、週1回で通う生徒とトータルの授業料はあまり変わらないのです。

 

週1回通って成績が上がらず退会するのと、週3回以上通って成績が上がらず退会するのと

 

どちらが得でしょうか。

 

同じ退会なら、週3回以上の授業料を回収しておいた方が塾としてはいいですもんね。成績が上がらない確率は、適当にやっている塾では同じでしょう。それだったら、先にお金を集めるだけ集めた方がいいに決まっています。

 

しかも、点数保証制度は、成績が上がらなくても、「今後の授業がせっかく無料なのにもったいよ」という退会の引止めもできますから一石二鳥です。

 

もし辞めてくれても、塾としては無料で授業やらなくて済むのでラッキーだ。

 

うまいこと考えましたね。どちらに転んでも大丈夫。自信があるのとは全く関係なくて、その方が単に儲かるからというだけの制度でした。

 

そもそもこういう「保証制度」とかいうのは電気製品などの製造物について使われている制度でしょう。どうしてこういうのを教育とか学びの領域に持ち込むのでしょうか。

 

「値下げ!」キャンペーンとかもそうです。その辺のスーパーの売り場じゃないんだから。

 

そのようなワードを使っている時点でセンスを疑ってしまいます。広告会社の仕業なのか、コンサル業界の入れ知恵なのか、塾業界自体の問題なのかわかりませんが、随分と幼稚な人たちが多いみたいですよ。みなさん消費者トラブルにお気をつけ下さい。