冬が近づいてくると、いろんな塾のチラシが出回ってきます。
冬休みになると冬期講習が塾ではスタートするからです。現在通塾中の塾からもお誘いが来ていることだろうと思います。
かまなびでは講習を行いません。
というのも、「講習を受講しないと勉強がスタートしないというのがおかしい」からです。
確かに、これから塾をどこにしようか考えている場合であれば、講習を体験授業として受ける形でスタートするというのもわからなくはありません。
しかし、正会員になった後も、毎回の休暇時期に講習を受講するかどうかのお誘いを受けるのが一般的な塾のやり方です。
「本科の講座を買いますか?」
「単科の講座を買いますか?」
「個別指導の授業を何コマ買いますか?」
と。
そんなケチなこと言わないで、うちの子に必要なことを必要なだけ勉強させて下さいよと思ってしまいます。
だって、「あっそれは別料金なんで。」ってことでしょう?
ビジネスとしては、その方が賢いやり方なのかもしれませんけれど。
以前、哲学者の鷲田清一先生の講演で次のようなことを言っていました。
「仕事では会社という私的な利益を追求するからプライベート」だと。
ここで鷲田先生はカントを引用しました。
プライベートな組織の利益を最大化させるように知性を使うことを「知性の私的使用」とよび、これを公民の目で批判的にみるのが「知性の公的使用」だとカントは言ったそうです。
塾業界の知性の私的利用にはもううんざりです。子どもを勉強させるにはどしたらいいかをもう一度初心に返って考え直したいと思います。 その為の問題提起が「塾業界パラドクス」というこのブログです。
話を元に戻しましょう。本来であれば、11月下旬にテストが終わる中学生は、終了後に「すぐに」冬の学習に入ることができるはずなんです。
スタートできるのですから、必要なところを必要なだけすぐに勉強スタートさせたい。
あえて冬休みが始まるのを待つ必要はありません。
待たされるのは、通常の授業料と「別料金で」授業を売りたい塾側の事情にすぎません。
子どもが勉強するためには、「講座を買うか」「何コマ買うか」というやり取りは時間の無駄です。
「実力テストでここができてないね。さぁ始めよう」
「ここがわからなくて・・・。さぁ始めよう」
このように、学ぶ必要がわかったとき、苦手なところがわかったとき、子どもがやりたくたくなったときに「すぐに学び始める」のが「かまなび式」です。気が変わる暇もなくスタートして、正月を待たず年内仕上げでいきます。
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