リメイクされた韓国ドラマの「ホジュン」をお正月見ながら教材作りをしている小倉です。
このドラマ見ていると、塾屋でもハッとさせられる台詞が多く出てきます。
主人公ホジュンが慕う師匠の言葉が強烈です。
「ワシは、医者といっても心医しか認めない」
「お前みたいな奴はたくさんいる。適当にやって医者と名乗って患者に薬を売りつけるんだ。」
うわっこれ塾屋でもよくある話ですね。
最近では、金で暖簾を買って塾を始める人たちが多くなってきました。フランチャイズビジネスで塾を始めようというわけです。
勤めていたときも「フランチャイズやろうかな」と話す同僚達は、金の計算ばかりしていましたね。
「何人生徒がいれば、今と同じ収入で、何年後にプラスになって…」
フランチャイズで塾をやろうとする人は、こういう思考の人達なんでしょうね。
ホジュンで言うと、地位と名誉のために宮廷の医官になろうとするダメな医者見習のような人達なのかもしれません。
宮廷医官になりたくて仕方がない医者見習に、心医は次のように聞く場面があります。
「お前はどんな医者になりたい?」んだと。
「医者にも様々な人間がいる。ろくに診察もせずに薬を出す医者。医書通りの薬のみ与える医者。高い薬を売る医者。患者の苦痛を顧みず貧しいからと見捨てる医者。健康な者を病と偽り薬を売る医者。お前はどんな医者になりたい?」
何も答えられない医者見習。
しかも「それは試験に出ますか?」と聞いてしまい、「お前にはまだ医者の資格がないようだ」と言われてしまいます。
もしかすると、フランチャイズのコンビニ塾やってる方達は、こういう問いに絶句してしまうかもしれませんね。
もちろん試験には出ません。今までこういうことを考えたこともないでしょう。暖簾をカネで買って塾を始めようなんて貧相な発想が出てくるわけですから。
「石はいつまでも経っても石」とは、ホジュンの師匠のお言葉です。
ほんとその通りです。何年やろうが関係ありません。
これは勤めていたときの実感です。
講師でも1年一緒にやれば、スゴイ成長を見せる講師もいましたし、何年一緒にやっても年数だけ経っているだけのベテラン講師もいました。塾も創業から何年経とうが「石は石のまま」なんだろうなということは容易に想像できます。
しかし今は「カネで石を金のように見せること」はできます。フランチャイズでコンビニ感覚で塾が始められるからです。生徒や保護者にとっては迷惑な話ですよね、すいません。
今一度問いましょう。
「お前はどんな塾屋になりたい?」
塾屋にも様々な人間がいる。
ろくに分析もせずに授業を売る塾屋。
マニュアル通りの教材を与える塾屋。
高い授業料をふんだくる塾屋。
生徒の状況を顧みず、貧しいからとめんどうみてくれない塾屋。
一人でできる生徒にまで授業を売りつける塾屋。
……
お前はいったいどんな塾屋になりたいんだ?
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