脱個別指導の三回目は、学校の宿題をフォローするです。
塾に通うということは、「塾の勉強」「学校の勉強」を2つのラインで勉強することを意味します。
「集団○、個別○」の塾に左右されない生徒なら全く問題ないのでしょうけど、「集団×、個別×」になるような生徒の場合、学習習慣もあまりないためこの2つのラインをこなすことが難しくなります。
そうすると、「塾の勉強をやっていると、学校の課題が進められない」とか、「学校の課題があるから、塾の宿題ができない」というようなことが起こることになります。
塾の先生からすれば、学校の宿題は自分でやっておいてと考えてしまいます。それは自己責任でお願いしたい。
塾の勉強を通して高得点取れる生徒があれば塾としてのやり方が正しいということが実証されたと塾は考えます。
もし、うまくいかない生徒がいたとしたら、それは本人の努力が足りなかったと考えます。
しかし、勉強時間は有限です。限られた時間の中でやるしかありません。
したがって、塾の先生が学校の課題を進める時間を考慮せずに、授業を進め塾の宿題を出す場合に、破綻してしまう生徒がでてくるのは当然なのです。
公立中学生の場合、塾に通っていると以下のようなことが起こることがあります。
公立の中学生の場合、定期テストの日までに学校で決められた範囲の学校のワークをやらなければなりません。
普段からその中学生は塾で使っている教科書準拠ワークを進めて勉強しています。宿題も塾のワークから出されます。
テスト2週間前、学校から学校のワークのやるべき範囲がわかりました。塾では変わらず、塾のワークをやって、塾の宿題が出されます。
テスト直前になりました。学校のワークが終わっていません。普段から勉強はしていたのに、学校のワークは進めていなかったからです。終わらないのでテスト直前は塾を休むことにしました。塾では塾の勉強をするからです。
テストでは、学校のワークからの出題がかなり多く出ていました。残念なことに塾に通っていた生徒は、何とか学校ワークを1回終わっただけだったのであまり得点することができませんでした。
こうして塾に通わずに学校のワークをやりこんでいる生徒に負けてしまうという逆転現象が起こることがありえます。
特に「集団×、個別×」の生徒の場合、学校のワークを終わらせるのに時間がかかりますから、かなり計画的に進めていないと2周以上やるのは難しくなってきます。
また、個別指導の場合には、受講していない科目も多いのが通常です。理社国はテスト範囲が出るまでノータッチということはよくあることではないでしょうか。塾でやっていた英数の学校ワークはすぐに終わったけど、理社国に手間取るなんてこともあるはずです。
このようなことにならないよう、かまなびでは、学校のワークの進み具合に配慮しています。テスト範囲が出た時点で全く手をつけていないということは極力回避するよう普段から少しずつ進めています。
生徒達には「学校のワークをかまなびに持ってこないと試験直前大変なことになるよ。」「学校のワークを持ってこないと塾の勉強やるしかないからと二重にやることになるよ」と言っているので、毎回頑張って学校ワークを持って勉強しにきています。
宿題を出すときも、学校のワークの指示を出すとしっかりやりますね。本人達もその方が試験直前が楽になることがわかっているのでしょう。
「学校の定期テスト対策やります」「内申対策」「めんどうみ」といいながら、学校に提出する課題は「自分でやっといて」というのはおかしいと思います。
しかも個別指導なのにそこへの配慮がないのは、個別には対応していないということにはならないのでしょうか。
そもそも、個別指導と個別対応は違いますよ。
集団指導で個別対応してくれる塾はありえますし、個別指導でも個別対応していないところもあります。
個別指導は一律のやり方でマニュアル化できるとされています。そのやり方を売ることでフランチャイズ型のコンビニ個別指導塾が量産されています。
しかし、個別指導のやり方を一律化したとたんに、個別対応ではなくなる可能性が高まるんです。むしろ全体一律対応になてしまいます。
教科書準拠の塾教材を使って、こういう風に進めて、ここを宿題に出す。こうして一律に決めてしまえば塾は楽ですけど、生徒はそこに学校からの指示が二重にかかってきます。
学校のことにも寄り添えて始めて個別対応だと私たちは考えます。
かまなびは個別指導でも集団指導でもありませんけど、学校のことも勘定に入れて個別対応を心掛けています。
また、かまなびにおいて、集団指導のように全体一律に何かをやる場合は、みんなでやった方が楽しいからです。実際にかまなびでは、計算や英単語などをみんなで競ったりしています。
集団は楽しむために、個別は寄り添うために。
この軸がずれてしまうと生徒にとって「勉強はつまらなくて辛いもの」になってしまい、「集団×、個別×」の生徒はますます勉強嫌いになってしまうのではないでしょうか。
かまなびは、このような視点から「集団のいいところ」と「個別のいいところ」を取り入れ、第三の道を進むことにしたのです。
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