人生でそのときの定期テストは1回だけしか受けられない。


スポンサー広告


先日、教室で中間テストの出題分析をしていたら夜中になってしまいました。


出題分析をしてみて、いろいろとわかることがあります。


「リターンの高い科目、低い科目」

つまり、勉強しただけ点数に返ってくるかどうかという点です。リターンの低い科目は試験直前にスパートかけても効率が悪くなります。これは作っている先生次第というのもありますから、これまでの出題の流れ、次回の単元でみえてきます。このあたりの方針を立てておくと最後合計点を上げやすくなります。


「過去の出題をやった方がいいか」

学校のワークにない問題は出ていないか、学校のワークを反復するので足りるかを判定します。単に過去の出題をやってもリターンが低い場合がありますからね。ここもしっかりとチェックしておく必要があります。反対に、過去の出題をそのまま使う先生もいますから、その場合には直前に過去の出題を基に学習してもらう方がいいでしょう。


「配点の比重はどうか」

英語はかなり大事ですね。文法、単語・重要表現・教科書文の配点比重を分析しておくことは、日々の学習配分に影響するので欠かせない作業です。


「出題形式はどうか」

完答式、記述、説明、英作など出題形式の分析も欠かせません。どのレベルまで要求してくるのかがわからずに学習するのは効率が悪くなりますからね。



これらを1学年5科目ありますから分析に時間がかかってしまいます。ですが、ここをおろそかにしてしまうと、次回テストへの方針がたたなくなります。


よく「○○中学対応」「任せろ」みたいな塾の宣伝文句みますけど、だいたいがはったりだと思いますね。過去問は集めていてもほとんどみていない塾が多いと思います。


本気でやると、かなりの労力がかかりますから授業中心の塾では授業準備と併せてそこまでやれているのか疑問だからです。


教科書・学校のワークを広げ対応具合をチェックし、過去の出題との比較(数年単位での比較)、これまでのテストの流れとの比較(1年通しての比較)している塾はどれほどあるのでしょうか。


ほとんどが「○○中はこうだ」という思い込みと自分の勉強してきた経験則でやっているだけではないかなと思います。大手でやっていたときも、ほとんどの教室がそういう感じでしたね。授業売る方が主目的ですから、「既に把握した」ということにして終わりですもん。あとは適当にHPに書いて、チラシ配って終わりでした。「お客にはどうせわかりゃあしねえよ。」と開き直っているんですね。あぁこんなんでは10年教室運営しても塾のレベルは低いままだとずっと思ってました。



毎回の出題をチェックして修正しながらやっていてはじめて見えてくることがあります。


これは「わかったぞ」と決めつけたとたんに見えなくなってしまうことでもあります。


これまでそれで何度も失敗しました。これはもう謙虚に毎回の出題をみていくしかないと覚悟しました。失敗したかどうかも、テストを詳しく見ない限り気が付かないことなんですよ。生徒のせいにしてしまえば簡単ですけど、では本当にこちら側は最善の策を打てていたのか。この検証なくして塾屋の進歩はないと思います。


塾にとってはテストは毎年のことですけど、生徒にとってみれば人生で1回しか受けられないテストです。たとえば「中2、2学期中間テスト」は人生で1回だけなんですよね。これ非常に大事なことだと思います。塾屋の人は誰も言わないことですけど。1回1回大事にと生徒にも自分にも言い聞かせています。