2016年 千葉県公立前期入試を解いてみた 理科


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今回は理科。

1は例年通り各分野の小問が1題ずつ。

間違えたら危険です。基礎が全く身についていません。

特に細かい知識を問うわけではなかったのでしっかり点にしておきたいところ。

 

解き易さ ★★★

 

2は呼吸についての問題。

ゴム膜を使った模型は学校の授業で扱ったことがあるはずです。ただし、ゴム膜を引けば風船が膨らむとわかっていても、ろっ骨がどうなるかまでは、模型で再現できないことから、yのほうで勘に頼る子がいたのでは…

 

細胞の呼吸についての説明では、キーワードを全て出していないので、自分で補足できるかで点数がわかれそうです。

 

解き易さ ★★☆

 

3はオームの法則でしたが、実験2の選択肢は過去問で見たことがあるような…

内容も過去問の方が難しかったので、拍子抜け。(3)で並列回路のどこに電流計があるか、見落とさずにできるかが分かれ目でしょう。

 

解き易さ ★★★

 

4 溶解度

(1)は基礎知識を問うものでしたが、(2)は有効数字について意識させる問題でした。「温度計をよむだけなら簡単じゃん!」と思ったらアウトです。

(3)は溶解度の曲線の意味を理解しているか問われています。グラフは100gの水に溶ける物質Aの質量ですから、ただ読み取るだけでなく、問題文にあるように150gの水に溶ける量を求めなければなりません。すなわち読み取った値を1.5倍できるかどうか。

苦手な子が多いので、できると差をつけられそうです。

(4)これも細かい引っ掛けがあります。200gの10%を求めて、200gだから、溶解度曲線の数値を2倍して…とやってしまってはアウト。全部で200gにしたいのだから、10%の食塩水200gには180gの水が含まれています。つまり読み取った数値は1.8倍しないとダメですよ。焦っていると引っかかりそうです。

 

解き易さ ★☆☆

 

5 地層の問題でした。しかも地層が傾いている場合…

(1)(2)で稼いでおきたいところです。(3)は前述したように地層が傾いているのでイメージしにくいです。また、Dの路頭は地図上で横向きになっているのも引っ掛けポイント。横に向いているのを正面から見たとして、どっちに傾いているか。まぁどうあがいてもエはなさそうですが、C地点とD地点が同じ高さであり、B地点は低いのにC地点と同じボーリング結果が得られるのだから、ウのように傾いていないと、火山灰の層が下に来ることはないですよね。

 

解き易さ ★★☆

 

6 浮力・仕事・滑車

滑車まで入ってくるのは少し難しい。落ち着いて力の関係を読み取ってほしいところ。(1)物体Bはそもそも浮くのだから、重力より浮力のほうが大きいので、あまった浮力の分をばねはかりで引いていると考えられます。

(2)すでに0.8Nの力で引いているものを移動させたのだから、仕事の公式に代入すれば出ますね。しかし、滑車がついていることで難しく考えてしまったら、間違えてしまうかもしれません。 物体Bは全体が沈んでいるので、浮力は変わりません。これは基本問題。

(3)物体Aは下向きに3.2Nで引っ張り、物体Bは0.8Nで上向きに力がかかるのだから、3.2-0.8で2.4Nが答え。

(4)は典型的な問題ですね。プールでも深く潜ったほうが水圧を感じますから、知らなくても想像力があれば書けるかもしれません。

 

解き易さ ★☆☆ なんとなく、で解いていた子には難しいかも

 

7天体の日周運動

前半で時間を使ってしまうとそろそろ焦ってくるか…

(1)aは基礎問題。bは公転面の意味をきちんと理解しているか。公転面とは太陽と地球の乗っている平面のことだから、公転面に垂直な方向に対して23.4°傾いている。23.4という数字だけ覚えていると混乱してしまうかも。公転面に対して23.4°傾いているという選択肢がなかっただけ易しいといえば易しい。

(2)基本問題。

(3)引っ掛け問題。「春分の日は昼と夜が12時間ずつになるから半分にぬればよい」と思って図4をみると左側が塗られている。だから左側を塗る…アウトです。北極が上になっているので、地球は左から右へと回転していきます。午後6時と言われているのだからこれから夜を迎えるので、右半分を塗りましょう。簡単そうに見える問題ほどわなが隠されています。

 

解き易さ ★★☆

 

8 遺伝

(1)無性生殖の種類について、基本です。(2)ここにきてはじめて「すべて」答える問題です。集中力が切れていると落としそうです。

(3)は減数分裂の話なので半分にすればいいですね。

(4)親と同じ染色体の組み合わせになったら間違いですね。

 

解き易さ ★★★ ここで落とさないようにしたい

 

9 電池 イオン

前期は3年の内容が多いですね。(1)は電池の理論について、基本問題です。

(2)これも基本問題ですね。(3)2年の内容と絡めて、原子・分子についての理解を問われています。ただ、引っ掛けではないので過不足ないように説明しましょう。(4)は備長炭が炭素であることに注目すれば、金属が解けていくことは想像しやすいと思います。

 

解き易さ ★★★

 

理科の入試問題では、知識や解法のテクニックではなく、そもそも何でそうなっているのか、という原理の話を理解しているかどうかが問われています。なぜ、そうなるのか。を意識して勉強すると、意外なところで差がつくでしょう。ただ時間がないので、今から苦手分野をはじめからやるのではなく、ある程度得意な分野ではその意識をもって勉強した方が良いでしょう。

 

 


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