先日、「塾の先生を信じるな」と学校の先生が言っていたと生徒が教えてくれました。
「塾の先生は、塾の実績のために無理をさせて高校受験させるから」ということだからのようです。
そういう時代もありましたね。進学塾全盛期は、合格実績を大手の塾が競っていました。
けれど今はどうでしょう。合格実績を競っている塾がどれだけあるのでしょうか。
現在腐るほど溢れている個別指導塾だと、そんなことは競ってませんでしたよ。そんなことより「講習などの授業を売ること」「中3を合格後に辞めさせないようにどうするか」などの売り上げ面の方が最大の関心事とされていました。
学校の先生も合格実績を競っているわけではないので、過去のデータに基づいて「安全・確実に受験しよう」という進路指導なのでしょう。このことは、現在の多くの塾でそういう傾向にあると思いますよ。
ということは、昔と違って塾の先生と学校の先生が同じことを言うということは起こりうるわけです。
「塾の先生を信じるなといっても、学校の先生と同じことを言っていたよ。」となったときには、子どもは困ってしまいますね。
そもそも、みんなが違うことを言っていた方が子どもは生きやすいのではないでしょうか。
保護者も、学校の先生も、塾の先生も、おじさん、おばさんが、みんな同じことを言っていたら生きづらくて仕方がありません。
いろんな意見、生き方があって、それらに挟まれながら葛藤して成長していく。
こういう話をしていると「男はつらいよ」の満男を思い出します。
ふらふらしている寅さんがいて、町工場で真面目に働いている父親がいて、お店をやっているおじちゃんやおばちゃんがいて、和尚さんがいて。みんな言っていることが違う中で満男は成長していく。
みんな言っていることは違ってみんないい。
子どもの成長にとってはその方がプラスになると思う今日この頃です。
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