「勉強の仕方がわからない。」という話をよく聞きます。
ところが「サッカーの仕方がわからない」という話は聞きません。
そんなやり方なんて聞かずに、ドリブルしたりボール蹴ったりして、とりあえず始めるでしょう。サッカーの仕方なんていちいち人に聞いたりしないでみんな楽しんでます。
携帯電話やゲームなど買ったときも、いちいちやり方なんて問わずに、いじって使っていく。やり方は、事後的にわかるはずだということで使ってみる。
それと一緒で勉強もやり方なんてものにこだわらずに学べばいいんですよ。
オギャーと生まれてから、言葉だって文法など習わずに学んできたはずです。
あれこれ使って試して学んでいきます。
言葉を覚えて使えるようになると、みんなが喜んでくれます。
それが嬉しいのでまた覚えようとします。
勉強のやり方ばかりにとらわれてしまうのは、学びにおける喜びをどこかから感じなくなったからなのかもしれません。「○○ができた」という成長を喜ぶ人が少なくなったからなのでしょうか。それは他人との比較が影響しているかもしれませんよ。
まだこの計算ができないの?みんなできているのに。という他人との比較です。
幼稚園・小学校と大きくなっていくと、ほかの人との差ばかりに目がいくようになります。そうすると、これぐらいのことができても誰も褒めてくれない。なんかつまらないな。そういう些細な積み重ねが学びをつまらなくしているのかもしれません。塾の仕事をしていると、自分もそういう思考になってしまうことはよくあります。
子どもが何かできたときに純粋にその成長を喜ぶ。すごく当たり前のことなんですけど、これが実に難しい。
でもでも、たとえば√(ルート)の計算処理なんかできたら、すごいことなんですけどね。中学生ぐらいだとできて当然みたいに考えてしまうのは、他の誰かと比較してしまっている悪い癖なんです。
ところで、先日イチローさんがインタビューで「無駄なことをした方がいい」と言っていました。
自分で失敗してつかんだ体験は、今の自分にとってとても大事だったと。
これは勉強においても言えると思います。
「100点取った」体験でも
人から合理的な方法を教えてもらってつかんだ100点よりも、
自分でいろんな失敗をして無駄な勉強をした後につかんだ100点の方が重みが違う。
そういうことをイチローさんは言っているんですね。
無駄な勉強法でも自分で考えてやった方法だったらどんどん実践した方がいい。人からそれは「やり方がおかしい」と言われようがとりあえずやってみる。とにかく勉強してみる。
その勉強を始めずに「やり方」ばかりを問うのはやめましょう。
まずは勉強をスタートさせること。
教科書が目の前にあれば読めばいいんです。マーカーがあれば引いたりすればいいんです。好きにやってみればいい。
鉛筆があれば、まず握って書けばいいんです。ノートがあれば書き写してみたり、やれることはたくさんあります。
あれこれやってみて、振り返ったときに「あのやり方が俺には会っていたな」と気が付くこともあるでしょう。
そうやって失敗しながらたどりついたものは一生の財産になる。そういうことなんでしょう。
僕は勉強法の本とかはほとんど読みません。だって、それはその人のやり方でしかないからです。それに自慢話も多いですから、その手の本には。読んでいて気分が悪くなることが多いです。読んでいて勉強した気になるのもよくないですしね。
うちのHPでも勉強法について書くことがありますけど、あまり多くはありません。なるべく使える教材の紹介や、試験のデータ的なものをまとめるようにしています。そういう素材を使って、好きなように勉強してほしい。そういう思いがあるからです。
話があちこち飛んでしまいましたが、
僕らが決して忘れていけないのは、
「勉強の仕方がわからないのを理由に勉強しないという方法がある」
ということです。
「やり方」の話をし始めたら「勉強したくないだけじゃないか」と一度自分に問いかけた方がいい。
そういう後ろ向きの思考でたどりついた「勉強のやり方」は絶対にうまくいかない。それだけは確実に言えると思います。
みなさん!最近勉強してますか?勉強っていいですよ!さぁ勉強始めましょう!
コメントをお書きください