まなび堂のブログで先日「個別指導塾あるある」が紹介されていました。
そこでは「個別指導塾では自習を勧められる」と書かれていました。
ほんとにそうなんですよね。個別指導塾で全ての科目を勉強するのって授業を買いまくらないといけないので現実的ではありません。
だから英数メインで通い、夏休みなどの講習時期に理社をちょろっとやって終了というところがほとんどじゃないですか。
あとは「自習で勉強しにきて」となる。
この自習というのがやっかいで、教室に置いてあるような適当な教材をコピーして渡されてやっといてという形式がほとんどではないでしょうか。
というのも、授業をとっていないので教材を買って渡すことはできません。あの教材がいいから「買ってきて」といっても、親御さんの了解が得られないと買ってきてくれませんし、本人に勉強する気がないといつまでも買ってこない。
というわけで教室に置いてある塾専用教材をコピーして渡してやってもらうことぐらいが精いっぱいでしょう。
しかも何をやってもらうかも教室長の判断次第。売り上げにもなりませんし、会社の評価の対象にもなりませんから、自習に力いれている個別指導塾の塾長ってどのくらいいるのでしょうか。
以前僕が勤めていた大手の個別指導の大教室では、あまり使えないような教材渡していたりすることもありましたからね。まぁやらないよりはマシぐらいなレベルでしょうか。何かやらせとけば、保護者も文句言わないだろう。だって無料で対応してるんだから。そういう認識から抜け出せないのがコンビニ系個別指導塾だと思います。
自習で勉強させる場合、それなりの戦略を立てないとあまり効果はないだろうというのが僕の考えです。
いきあたりばったりで、これができていないから、これをやらせようとコピーして配布みたいな自習対応は時間切れになるおそれがあります。
個別指導のときの講師をみていても、「どこまでさかのぼってやらせるか」の判断ができない先生がいました。
ゴール地点を意識できていないからです。
高校受験で言えば、入試問題。入試問題で、どのような問題がどのレベルで出題されているかを知らずに指導しているので、戻り過ぎが起きてしまいます。
一般的な勉強であればどこまででも戻ってやって構いませんけど、受験対策しているということで生徒集めているなら戻り過ぎには注意が必要です。
自習がメインではない個別指導塾の塾長もそうなりがちです。授業販売のおまけで自習対応しているようなもんですからね。入試問題がどうなっているか考えずに適当にやっているだけの場合もあります。
数学は「50点分が基本問題だから計算力をつけよう」、英語は「英単語と文法で何点取れる」のような英数のことしかアドバイスできない個別指導塾けっこう多いと思いますよ。フランチャイズでやっているコンビニ系個別指導塾はマニュアル頼みですから。
僕の場合、個別指導時代に自習対応がメインになりつつあったので、「どうやったらできるだけ生徒が一人で勉強して得点力をつけられるか」ばかり考えていました。
入試問題と教室にある塾専用教材を見比べて、「これをやらせてもできるようになりそうもない。」と感じたら市販教材を探したり、自分で作ったり。
それがエスカレートして今では自習がメインの塾を作ってしまいました。
授業はないんですけど、塾生達は、大量の市販の教材、オリジナルの受験対策教材と奮闘しています。
まるでわんこそばの早食い競争のような状態です。勉強しても勉強しても次から次へと課題が出てきます。
あまり勉強したくない人には辛い環境ですけど、たくさん勉強したい人には応えられる環境です。辛いといっても昼寝時間もありますから、無理なく受験勉強ができると思いますよ。
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