いつの時代もそうですが、子どもが大人に勝てないことは人生経験の量です。
先人たちは自分たちの通ってきた道を振り返りながら、多かれ少なかれ後悔していることがあるのでしょう。
ですから若い世代に向かって「自分と同じ道を歩まないように」アドバイスしたくなるものです。
大人にとっては過去でも、子どもは“当事者”で現在進行形の話です。
人が鳥になって山を空から見られないように(今は衛星で見られますが)
当事者が物事を俯瞰(ふかん:上空から見ること)してみることは難しいと思います。
さて、去年までは受験生で“当事者”だったかまなび卒業生に話を聞いてみると
口をそろえて出るのは「高校選びをきちんとすればよかった」というものです。
どうやって受験校を決めたのか聞いてみると、“当事者”だったころは「偏差値と学力」「雰囲気」「友人との兼ね合い」などが多く、
後悔している点は「学校行事」「部活」、そして「カリキュラム」
を上げていました。
それぞれ理由を詳しく聞いてみると
学校行事では、例えば体育祭をやりたかったけど、なかった。先生が文化祭に力をいれておらず、生徒も総じてやる気がない。その逆もありました。学校行事の少ないところを選べばよかったという声です。
→パンフレットや説明会、文化祭でチェックしておいた方が良さそうです。
部活では、ひとくくりに「部活動が盛ん」といううたい文句はウソ。一生懸命やっている部活がある一方で、練習も大会もほとんどでないゆるい部活ばかり。という声がありました。
→去年その高校へ進学した先輩に聞いてみたりすると赤裸々に語ってくれるのでは?高校からは有益な情報は回ってこないかも…
最後にカリキュラム。うん?カリキュラムって難しい言葉がでてきました。
これは学校の勉強を3年間でどのように進めるのかの学習計画です。
中学では国・数・英・理・社の5科でしたが、高校では、国語は現代文・古文、数学は数学Ⅰ・A、理科は物理、化学、生物、地学…のように、科目ごとに細かく分かれていくのです。それぞれで授業時間を設けてあります。
また進路の選択に従って、2年次や3年次では科目選択をしていきます。例えば理系私大志望なら、国語や社会の科目を極力減らし、入試科目の英・数・理、しかも理科は受験科目が化学であれば、化学だけ受講するというように進路に応じて自分の時間割を決めます。
ところが、自分が理系に進みたいのか文系に進みたいのかわからないうちに、進路選択を迫られます。早いところでは1年生の1学期末でした。
→高校卒業後の進路も見据えて高校を選んだ方がいいということですね。しかも途中で変えるのが大変(先生の手間も増えるからでしょうね)
進路によっては取りたい科目がかぶってしまい、同時に履修できないことがある。という声もありました。→パンフレットに載っていますが、その表の見方は初見では難しいでしょう。説明会で表の見方を聞いておくことをオススメします。
最後に、彼らが口をそろえて言っていたのは、「偏差値で高校を決めない方がいい」
ということでした。
また、「今偏差値が10足りない学校だからといってあきらめるな。」
「一度でいいから必死に勉強した方がいい、そうすれば、例え落ちたとしても“がんばった”という経験があるから高校でも頑張れるし、自信になる。」
「今できないことは、将来もできない。」
という名言を残していきました。1年でずいぶん頼もしくなりました。
ただしその発言は完全にブーメランであって、言った後、自分も受験生になるんだと思い出して赤面。頑張ってほしいものです。
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