通塾の非効率は授業中心が原因になっていることが多いですね。
今回取り上げる通塾の非効率は「教材」です。
かまなびは学校のワークを中心にして進める方式を採用してもうすぐで3年になります。
学校のワークがしっかり身についてから他の教材に手を広げるという方式です。
一般的な塾に通うことになりますと、普段の勉強は塾の教材になりますね。
それでテスト前に学校ワークを仕上げていくということになります。
ここがかまなびと他の塾との大きな違いになります。
ところで、学校のワークを中心に進めていくなかでわかったことがあります。
それは、「学校の教材」と「塾の教材」を両方ともしっかりやれる生徒はかなり少ないということです。そういうことができるのは学校の上位の生徒だけでした。
特に部活動などと両立させる中1~中3の夏までは、特にその傾向が顕著に出ました。
つまり、多くの中学生は、「学校の教材」をしっかりやることだけで精一杯なんですね。
そういう子達が成績が悪くなって塾に入ります。
それで、その子の学習時間は一般的な塾では「塾の教材」に回されますから、「学校の教材」にまで手が回らなくなります。
学校の勉強で破綻して塾に通い、塾の勉強でさらに自分の首を絞めていくという非効率がここで発生します。
どこかで「塾の教材」というのは特別なものだと思っていませんか。
しっかりと練られて作られたものならわかりますけど、多くの教材は教科書準拠になっている場合が多いとはいえ「一般的な内容」なんです。
つまり、学校の教材と大差はないんです。だったら学校の教材をしっかりやりこんだ方が効率がいいはずです。追加費用だってかからないじゃないですか。
学校の教材をやり込んで、それで余裕出てきたら他の教材に手を広げるという、とてもシンプルな勉強が塾を間に挟むことでできなくなってしまう。なんという非効率でしょう。
あと教材について他の非効率もあります。
それは教材が塾に通うと絞られてしまうということです。
この塾に通うと、この教材以外が使えなくなるという非効率です。
大手の塾に多いと思いますけど、この科目はこの教材と決まってしまうことがあります。
自分も働いていて、その不満が常にありましたね。市販教材をメインで使うことができないのです。この科目はこれと決まっているんです。
特に解説があまり丁寧ではないものが好まれる傾向があります。授業なしで勉強されては授業が売れないからです。
授業が中心ですと、効率良く学習できるような教材は敬遠されてしまうのです。どうしても勉強するときは塾の授業をはさんで欲しい。そういうことなんでしょうね。
かまなびの方針はこれとは逆です。授業中心ではないからです。
「自分で勉強できること」に主眼を置いています。
解説はわかりやすいことにこしたことはありません。先生の授業を聞いて板書をとる手間もほとんどないようなわかりやすいものをできるだけセレクトしています。効率がいいからです。
「ここがわかりません」と生徒に言われたら、「○○という教材出して」といって、説明などまとまっているページを参照してもらう。それを見ながら説明した方が効率がいいですよ。そのうち生徒もわからないときは、この教材を開けばいいとわかりますから、一人で勉強できるようになるという狙いもあります。
とはいえ、学校の教材をしっかりやりこむための補助という位置づけに変わりありません。わからないときに「参考書・辞書的」な活躍が期待できる教材がベストではないでしょうか。
もちろん問題演習が少なくならないようにする配慮は忘れないようにしています。わかりやすい教材だとわかった気になって問題を解けた気になってしまう可能性もあるからです。
だからかまなびでは小テストを頻繁に行っています。その出来具合で先に進むかどうか、もう一度学校のワークを解き直した方がいいかを判断すればいいと考えています。
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