前回の「2017年度 千葉県公立高校入試 理科出題予想①物理」に続いて、今回は生物の予想をしてみます。
千葉県入試の30年分の出題をみてみると、前期後期制になる前は学年を越えて「横断的」な出題が結構ありました。
例えば、3年生の「生殖や遺伝」、2年生の「血液」「動物の分類」を同じ問題で出題するようなこともありました(千葉県平成16年)。
ところが、現在ではそのような学年を越えた出題は少ないです。おそらく今は前期1の小問集合などがありますし、前期と後期とで2回出せるので、あえて「横断型」で出す必要が少なくなってきているのでしょう。
というわけで、学年ごとに今年出そうなところをピックアップしていきます。
【3年生物 2017出題予想】
◎食物連鎖(教科書P118~P125、P136~P137)
〇自然界を循環する物質(教科書P126~P135)
▲地球の明るい未来のために(教科書P256以降)
前期・後期制になってからは、3年生の生物では、遺伝がほぼ毎回出されています。
今年も例年通り出されるかもしれませんけど、かまなびではここは別の単元の出題を予想してみます。
今年の本命は、過去によく出されていた「食物連鎖」です。教科書だと、P118~P123になります。ちなみに「食物連鎖」は新教科書で終章「自然界のつり合いを考えよう」という特別ページも設けられています。
食物連鎖は、前期後期制になってからあまり出題されなくなりました。遺伝が出されるようなって以前のようにあまり出されなくなったジャンルなので、遺伝の出題が落ち着いてきた頃なのでもっと出るようになっていいと思います(前回出されたのは平成24年後期入試でした)。というわけで、これを本命としておきましょう。
ところで、生物ではマイナー系の出題をしてくることがよくあります。
例えば平成26年の前期入試では「トビムシはどれか」という出題が出されました。
3年の生物で言うと、マイナー系になりやすいのが、土の中の小動物や菌類です。
教科書のタイトルで言えば、先程本命にした「食物連鎖」のところにある「土の中の食物連鎖」や「自然界を循環する物質」になります。P121~P135までを穴が開くほど読み込んでおくといいかもしれません。
この食物連鎖・自然界絡みで注意したのいのが、3年生の教科書のP257~の「地球の明るい未来のために」です。1998年に「環境系の出題」がされていますけど、今年は生態系の出題がありそうなので、併せて教科書チェックしておきましょう。要注意ワードは「外来種」「地球温暖化」「温室効果」「化石燃料」「再生可能エネルギー」「バイオマス」などのキーワードを押さえておきましょう。
1998年に出された千葉県の環境問題に関する出題
【2年生物 2017出題予想】
◎消化、吸収、排出
〇感覚器官、神経系(反射)
▲心臓と血液の循環
△進化の証拠
2年の生物は、1年・3年の生物と比べると出題が若干少ないのが特徴です。
3年生の遺伝がよく出されるようになって、2年生の生物の範囲の出題が少なくなってきたと考えていいかもしれません。
しかし、遺伝の出題もある程度のパターンが出されて落ち着いてきたのですから、2年生の生物範囲の出題比率が上がってくることも考えられます。ですから生物の範囲では、最も要注意のジャンルが2年生の範囲です。
そこで注目したい単元は、「消化、吸収、排出」です。教科書ではかなりたくさんのページ数を割いていますから要注意です。
次に注意していのが、「感覚器官、神経系(反射)」です。前回の出題が平成26年の前期で、「目」に関する出題でした。さらに生物ならではのマイナーなところで、「鼻」「耳」「皮膚」「脳」などの出題を狙って勉強してみてはどうでしょうか。
この辺りのマイナーどころは、教科書が一番ベストだと思います。持っている教科書を隅々まで読み込むようにして下さい。
あとは、定番どころで「心臓と血液の循環」もそろそろ出されてもおかしくないタイミングです。
また新傾向として「生物の進化」のところも2年生の生物では要注意です。平成24年前期には「中生代に出現したセキツイ動物」を答えさせる問題が出されました。今後出題可能性があるのが「シソチョウ」「相同器官」や「セキツイ動物のグループを数値で表す」などのところでしょうか。「セキツイ動物のグループを数値で表す」のは学校でもしっかりとやっている単元です。もう一度見直しておきましょう。
「セキツイ動物のグループを数値で表す」(中学教科書 大日本図書「理科の世界」より)
【中学1年生物 2017出題予想】
◎花のつくり
〇植物のなかま分け(双子・単子葉類、合弁・離弁花類、シダ・コケ)
▲ルーペ、顕微鏡の使い方
1年生の物理範囲は、光合成がかなり出されます。ただもう2年連続で出されているので、今年は別のところを狙ってみたいです。
光合成が出されない年は、「花のつくり」か「葉のつくり・蒸散」か「植物のなかま分け」が出されています。
「葉のつくり・蒸散」は平成27年に出されているので、今年は、「花のつくり」と「植物のなかま分け」が怪しいです。
とくに具体的な花が出てきたときが注意が必要です。
具体的に花のどの部分が「おしべ」なのか「がく」なのかがわかるようにしたり、その花はどこの分類になるのかなどはできるようにしておきましょう。これに関しても教科書が一番よくできていますから1年生のときの教科書を見返しておいてください。
あとこれらの植物のところとコラボできるのが「ルーペや顕微鏡の使い方」です。これも教科書で併せて復習しておいてください。
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