小学生から中学生への切り替え。
ここが公文の悩みどころです。
公文の場合、多くが算国の通塾なのかな。英語に変えたりもするらしいです。
中学では理社も出てきますし、無学年式でどんどん進めていくと、「テスト前にテスト勉強ができない」ということになることで不安になるようです。
公文の良さは「無学年式」なんですけど、それが中学では負担になってしまう。
中学では、「先行学習」も必要ですけど、テストに合わせた「復習」も必要になります。
本来であれば「先行学習」しているのですから、学校の授業が復習になって、学校の宿題もスムーズに進めていけるはずなんですけど、それができない子もいます。
公文は量をこなせないと脱落する?!
公文は宿題がたくさん出ますから、それをこなすのに一苦労です。学校の進度とは関係なく進みますから、そこに学校の宿題、学校のテスト勉強も上乗せして学習する必要があります。
そう考えると、かなりの量をやりこなす必要が出てきます。自宅学習の習慣が相当ついていないと厳しくなるでしょう。
とはいえ、これに関しては学校の進度とは関係なく進める進学塾だって同じですからね。公文特有のことではないでしょう。
公文からの転塾は学習量を減らすことになりますからご注意を!
公文では物足りないわ→もっときつい進学塾へ
このパターンは、ここでは対象ではありません。
ここで問題としたいのは、公文の学習量がこなせないとして他の塾に転塾するパターンです。
これは危ない転塾パターンじゃないでしょうか。
成績不振の場合の多くが、学習「量」が足りていない場合がほとんどです。
だから塾を変えて量を減らしても問題が解決しないことがあります。
かまなびでもこの学習「量」を減らして欲しくないので、できるだけ来れる日は来てもらえるように「通い放題制」をとっています。転塾の場合、通塾日を増やして学習時間を増やせばほとんどの子の成績が上がってきます。今まで以上に勉強しているのですから当たり前ですね。
公文の量がこなせていない→転塾して学習量を減らす→テストに合わせた「質」の学習を増やす
これは確かによさそうな気もします。
しかし、「公文の先行学習+量」を失った分の失点がどこかで出てくるのではないでしょうか。
公文に通っても文章題ができないと言われてますが?
公文に通っても文章題ができるようにならない。という話もよく聞きます。
確かにそういうことはあるのかもしれません。
姪が宿題でやっていた算数の文章問題を見せてもらったんですけど、単元ごとに見本を見ながらやっているので、解くときに文章を読まずに解いている印象を受けました。
でも他の塾に通っていたとしても文章題ができるようになるとは限らない。
大手の個別塾で働いていたときですけど、集団塾から「文章題が苦手で」という相談もよく受けましたし、個別指導で長くやっていても、いつまでも苦手な単元が「文章問題」ということはよくありました。
そう考えると、公文特有の問題ではないような気もするんです。
文章問題ができないからといって、塾を変えました。では本当にできるようになるのでしょうか。一般の塾は「文章問題専門塾」ではありません。そこを集中してやっているような塾がどれほどあるのでしょうか。
もしそのように文章問題に特化した指導をしていたとしても、学校の進度はズレてきます。
本当に文章問題をできるようにしたいのなら、「文章問題」と「学校の進度」ととの両立ができるような勉強量をこなせなければいけないのです。
そもそも公文で脱落するケースが「量をこなせない」ということでした。
そういう場合に他の塾に移って「文章問題」と「学校の進度」の両方をこなせるのか。
そこに疑問を持ってしまうんですね。
文章問題対策オススメ教材
結局本人がやるかやらないかなんだという結論
公文の無学年式はそれなりの効果があります。量をこなすという点でもよくできていると思います。通塾時は丸つけだけというところはひっかかりますけど、やり方としては悪くないと思います。
親御さんが忙しくて丸つけしてあげられないということであれば、公文にお任せしてしまうのもアリです。とにかく学習の最初の段階は「量」が大事だと思います。
できるなら、進研ゼミでも公文でもいいので、とにかく量をこなして欲しいです。
かまなびみたいに「いつでも好きなだけ通えるような塾」が近所にあればいいですけど、あまりありません。儲からないので誰もやらないのです。せいぜい自習室に勉強しにきていいよというレベルでしょう。やっぱり塾は授業中心・経営至上主義なんです。ボランティアじゃねーんだという業界です。
もちろんかまなびに通っても、「量をやれない場合」に学習の効果を出すことは難しいですよ。
例えば「通塾で決めた日に来ない」「遅く来るので学習時間が少ない」「自宅学習の指示に従わない」「量はやっているが、答えを写してごまかしている」etc..。
だから、かまなびは体験学習の期間を長くとるようにしています。
学習量を減らしたいだけの転塾だったり、塾に通うことがファッションになっている場合もあるからです。
かまなびに通ってもらうからには全員をなんとかしたいという思いがあります。
だからこそ、入塾時点で「通塾には本人の気持ちがついてきていないのでまだ早そうです」「かまなびのやり方だと効果があまり期待できません」という判断を事前にお伝えしたいのです。
「どういう塾がその子に向いているか」、「塾に通うのはまだ早い」、「家でできることは他にないのか」といったところの相談まで体験学習時にお話しています。
多くの人が、かまなびで話を聞くと「えっ?」と驚くような話までしています。
やっぱりそこが一番聞きたいところじゃないですか。そういう話までしてくれる塾はあまりないようなのでブログでも書くようにしているのです。今日は公文って辞めていく人達に悪く言われることが多いですけど、割といいよねというお話でした。
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