3回目の卒業生を先日送り出すことができました。
振り返ってみると、塾業界の当たり前をいろいろと取り去った3年間でした。
取り去ってみたものの、結果が悪かったということもありませんでした。
やはり思い込みだったんですね。もしくは経営的な観点から、そういうことになっていたというだけ。
大手で働いていたときは、教務面と経営面の両方のバランスが大事だとか刷り込まれてきました。
でも実際のところは経営面の方にばかり比重がおかれ、本当に必要なことがみえなくなっていたのだと思います。
授業は必ずしも必要ではない
もうこれは確実に言えることです。
授業がないからといって、トップ校やワンランク上の学校に入れないわけではありませんでした。力のある子はどこの塾に行っても結果を出せるんです。
缶詰にして特訓したり、合宿したり、ああいうのはもうパフォーマンスなんじゃないかとさえ思います。
うさぎ跳びが科学的に無駄ということがわかってきたようですけど、それと同じなんですよ。
生徒の身体を大事にしました
僕が思うのは、勉強はみんなするのですけど、体調とか状態の方も勉強と同じくらい大事だということです。
かまなびは、学校が休みのときは午前から夕方で終わるようにしました。お昼の休憩も2時間取りました。教室に残って午前・午後続けて勉強する場合には、保育園のように昼寝も必ずしてもらいました。
塾によってはかなり夜遅くまでやらせるところもあるようで地元の中学でも問題になっていました。そういうのって繰り返しますけどパフォーマンスでしかないと思います。こんなに夜遅くまでやってくれている。なんて親身になってくれる先生たちと思われたいという。
はっきり言って、そういう無理な勉強をさせても結果は変わらないでしょう。きっと変わるはずだという願望でしかないのです。夜中までぶっ続けでやらせた方が合格率が高まるなんてことは決してないと思います。
働くのと勉強って似ているところがありますけど、仕事で高いパフォーマンスを出すために遅くまで残業するなんて話を聞いたことがありませんよ。
それただのブラック塾じゃないの?体育会系の塾?
でもそういう異常な状態で勉強すると、不思議な一体感が出てくるということはあるでしょうね。そういう体験がしたいのなら別ですけど。
そういえば、かつてオウム真理教も、異常な修行を長時間させて、それで頭がぼぉ~として幻覚などがみえてきて、それを「神秘体験」だとしてましたね。
講習も必要ない
授業が必要ないということで講習も必要ありませんでした。
入試直前の冬休みは長い間塾は休みにしていました。受験前でしたけど家族との時間も十分に取れたと思います。友達との遊ぶ時間も十分とれたはずです。
それで目標を達成できるなら、その方がいいんじゃないの?と僕は思いますし、子ども達もそんな方法があるなら、その方がいいと言うのではないでしょうか。
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