かまなびの小倉です。最近、中学校に提出する面接シートの相談をよく受けます。
それで自己PRの書き方などを指導するのですが、これを書くときにヒントになる本があります。
ロジカル面接術という本です。
自分が企業が求める人材であるアピールができるようにするには、どのような思考で臨むべきかを論理的に解説してくれます。
ここで紹介されているフローチャートがなるほどというつくりになっています。
就職の面接で本当に伝えなければいけないことは、「御社に貢献できる」という1点だと。
では、「なぜ自分が貢献できると言えるのか?」と「WHY?」を突き詰めていくんですね。
これは、高校入試でも使えるんじゃないのかと以前から思っていて、かまなびの生徒の面接指導でも活用してきました。
今回は、この本で紹介されている構造図を、高校入試用に変換してみました。
高校入試では、「私は貴校に貢献できます」というところがおおもとになるのではないでしょうか。
そこを起点として、「なぜ自分が貢献できると言えるのか」を論理的に深堀りしていくのです。
なぜ貢献できるのか。
まずは自分に「貢献するだけの能力があること」を説明できるようにします。
ただ、これはフローチャートでも書いてあるのですが、この能力の証明はある程度客観的に決まってしまいます。
なぜなら、面接でアピールするまでもなく「入試の得点」「中学校での部活動実績」「中学校での内申点」など客観的なデータがあるからです。
いくら「私は勉強できます!」「まじめです!」「スポーツの才能があります!」と面接で言ったところで、入試の得点が低かったり、通知表の内申点が低かったり、部活動での実績がなければ、取り合ってもらえません。
ここは高校に入ってがんばりますという熱意で伝えてもどうしてもひっくり返らない事実なのです。
面接でアピールできる能力の証明は、むしろ「コミュニケーション力」ですね。
これは当日のやりとりで判断されるでしょう。
ですから、面接官が答えて欲しいことを簡潔に答える必要があります。今回はそのための準備なのです。
コミュニケーション力があると思ってもらえるようにするには、「私は貴校に貢献できます」という大元からずれないようにする必要があります。
次に、私は貴校に貢献できると言える、もう1つのライン「私は貴校に合っています」について考えてみます。
能力があっても、自分のやりたいことと、高校が合っていなかったから、その能力を発揮することができません。それでは高校に貢献できません。他の高校にしたら?となってしまいます。このフィッティングも大事な要素です。
このラインは、中学校でやっていた部活動を続ける意思を伝えられる人は、ぜひとも盛り込みましょう。
多くの高校は、部活動、もしくは勉強と部活の両方で頑張れる生徒を集めたいと考えています。それが結果的に、高校に貢献することになるからです。
もし部活動を頑張りたいと思っているなら、高校の部活動に事前に参加すると「部活動継続意思」を高校に明確に伝えることができます。面接のときに「参加した」という実績ができます。
「部活やります」と面接のときに言っているだけでは、本気度は伝わりません。事前に練習会に参加しているのであれば、客観的な事実となります。
部活動以外にも、勉強で頑張るということを客観的に伝えることも可能です。
例えば、英検など各種検定の上位級取得などでもいいですね。また、学校のテストや入試に関係ない本を読みまくって実績を作ったりしてもいいですね。「科学の本を100冊読みました」など具体的な行動をしたという実績を作っておきましょう。
このような「貴校に合っています」ということを伝えるためには、「志望校がどういうところに力を入れているか」を事前に調べる必要があります。
例えば、高校が力を入れていない部活動への加入意思を伝えても、面接官の心いは響きません。例えば、野球部で甲子園目指します!っていっても1回戦勝つのがやっとだったらどうでしょう。メンバーも毎年足りない部活だったりしたらどうでしょう。面接官からすれば、あまり力入れている部活じゃないから、君が入ってもあまり活躍できないかもと思ってしまいますよね。それに、あまりうちの高校のこと知らないんだなと思われてしまいます。
また、進学校ではないのに、勉強を頑張ります!というのもおかしな自己アピールになってしまいますね。だったら、他の進学校を受験しなよとなりますからね。
つまり、事前の高校の調査が必要です。HPでもいいですし、説明会でこのフィッティングに関しては深くリサーチしましょう。
面接についてここまで述べてきましたが、高校入試では、面接で一発逆転ということは、ほとんど起こりません。
面接は、ある程度、調査書内容が比例しやすいからです。調査書に書かれていないことを、面接で「頑張ります!」「熱意は誰にも負けません!」とアピールしても嘘くさく聞こえてしまうのです。
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ここまで書いてきて、元も子もない話ですが、面接について心配しているんだったら「私には能力があります」という証明でもある「入試の得点力」をつけていきましょう。なんだかんだ、そこが一番の近道です。
具体的な学習の方法は、
入試の傾向と対策は、
に書いてあるので参考にしてください。
1点でも多く取る方法を紹介しています。
ただ「面接もあるから心配」という中学生も多いと思いまして今回特別に記事を書きました。
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