前期選抜お疲れ様でした。早速、試験直後の前期選抜のまとめしてみたいと思います。
なお、この記事内容でショックを受ける場合もある内容なので知りたくない方は読まないようにして下さい。
まずは、新聞各紙朝刊で取り上げられていた教育委員会・模擬試験会社・各塾(かまなび含む)の前期選抜入試難易度をまとめてみたところ、昨年より難しくなりそうという見方が多いです。
業界の見解まとめ
とはいえ、これは大人目線でのものなので、受験生達はどう感じたかはわかりません。
そこで、今年も受験アンケートを実施します!
多くの人が参加してくれると、精度が上がってきますからご協力よろしくお願いします!
【アンケート実施しました!】
300人の受験生が参加してくれました。ありがとうございます!
2020年 前期選抜 受験生アンケート結果
2019年 平均点
|
国語 54.2点 |
数学 54.5点 |
英語 53.6点 |
理科 60.6点 |
社会 56.6点 |
全体 279.6点 |
昨年より簡単 | 9 | 32 | 35 | 8 |
124 |
2 |
昨年並み | 20 | 164 | 162 | 31 |
123 |
11 |
昨年より難しい | 271 | 104 | 103 | 261 |
53 |
287 |
〜2020年2月14日追記〜
受験生アンケート結果から平均点を予測する
アンケートにご協力ありがとうございました。
ここからは分析結果をお伝えしていきます。
2020年の前期選抜のアンケート結果の特徴は、国語と理科の「昨年より難しい」と答えた受験生が圧倒的に多いことです。「昨年より簡単」と答えた受験生もかなり少ないのです。
このようなアンケート結果になったことが過去にありました。
2018年後期選抜の英語です。
このときの英語の平均点は50点を切りました。
【参考資料】大幅に点数ダウンした2018年後期選抜アンケートと平均点推移
こうして考えると、今年の国語と理科は50点を切るのではないかと予測できるのではないでしょうか。
また次のように2019年前期選抜5教科のアンケートのときとの共通点があります。
今回のように五教科でも「昨年より難しくなる」と答えた人が圧倒的に多かったのです。
このときは、次のように五教科の平均点は10点以上ダウンしました。
【参考資料】大幅に点数ダウンした2019年前期選抜アンケートと平均点推移
これらを総合すると、次のように平均点を予測できそうです。
2020年度
前期選抜 予想平均点
260点
もし260点前後が平均点だとすると、これに平均点が近かった年の合格ライン目安表が参考になりそうです。
2016年の前期選抜の平均点は257.5点でした。
当時の倍率を載せてあります。今回の倍率と比較してください。
今年が高倍率のときは合格ラインも上昇するのでご注意ください。
例えば、今年の場合、津田沼、柏の葉、市立松戸高校は少し高めに見た方がいいと思います。
【自己採点で寄せられた2020年前期選抜の結果】
高校名 | 内申点 | 得点 | 合否 | 後期受験高校 |
幕張総合高校(総合学科) | 110 | 355 | 合格 | |
柏南 | 118 | 383 | 合格 | |
県立船橋 | 117 | 410 | 不合格 | |
船橋芝山 | 97 | 300 | 合格 | |
千葉東 | 120 | 424 | 合格 | |
柏南 | 109 | 325 | 不合格 | 柏中央 |
柏南 | 112 | 380 |
【参考】2016年前期選抜 合格ライン目安表 257.5点ベース
この目安表にほとんど届いていない場合は後期に向けて切り替えましょう。
昨年の例ですが、前期選抜と後期選抜の得点調査で、50点近く点数が上がった受験生が一定数いたんですね。
つまり、2019年入試では、前期と後期の入試問題の質が全く異なっていたんですね。
テストが変われば激変する可能性があります。
普段の過去問では目標点クリアできていたのだったら、実力がないのではないんです。運が悪かっただけと考えて欲しいです。
特に今年の前期選抜は国語で伸び悩んだ人が多かったようですが、国語は「聞き取り」の形式、「作文」のタイトル、「読解」の文章の読みやすさで激変する可能性があります。諦めないでください。今回たまたまできなかっただけという受験生はきっと多いはずです。理科だって「完答問題」が無くなったり、計算問題の量が変われば一気に点数が伸びる可能性がありますよ。
そうです、まだまだ「のびしろ」があるのです。
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かまなび講評
さてここからはかまなびの科目ごとの講評です。
【国語】
・大問1
例年通り聞き取り問題であった。
「雨」に関するさまざまなワードが出てくるため混乱してしまった人が多かったと思う。
昨年より難化していると予想。
・大問2、3
例年通り漢字の読み書きが出題された。「針小棒大」という四字熟語を書けるか。
・大問4
会話文については例年通り漢文に返り点をつける問題、現代国文法の問題(謙譲語への書き直し)が出た。(予想正答率40~50%)
(1)については昨年より簡単だったと思う。
・大問5
モノローグとダイアローグの相違点を頭の中に描き、筆者の伝えたいことを読み取れているかに焦点があたる。
文を記述する問題は指定語数で抜き出すものが多く、特に(4)のⅡに時間がかかってしまった人が多いのではないか。
言い換え表現が多いため理解したうえで内容を追えているかも重要な点。
・大問6
昨年の同じく江戸時代を背景とした文章。
昨年並みの難易度と予想。
(5)については「負い目を抱えて」という文章から「激しい後悔」という文を選ばないように注意すること。
大問7
昨年と同じく古典だが、問題数は2問増えて5問となっていた。
文を記述する問題は「相手に応じて」という文章からなんとなくでも次に続く文を予想しやすかったのではないか。
大問8
例年通り作文問題だった。
方言の活用については過去の問題でも出題されたことがあるため過去問を多くやっていた人は書きやすい内容である。
資料から方言がどんなときに多く使われ、どんな効果があるのかを予測できれば書くことができる。
【数学】
問題数は変わらなかった。
上位の子が全く手が出ないという問題はなかったが、学力中位以下の子が簡単に解ける問題ではなく、偏差値55~60くらいの学力層で差がつきそうな問題が多かった。計算量が多く、時間内に正確にさばき切れるかが試されている。
平均は平年並みかやや上がるか
【英語】
・大問1~4
例年通りリスニング問題であった。
大問1については短文かつ平易な文なので全問正解を狙いたい。
大問2のNo.1については「何かを大きくするもの」という言葉を否定して正しく言い直している部分を
聞き取れているのかが重要。また、"look through"という熟語を知っているのかも問われている。
No.2については明日と明後日の天気の違いを聞きながら整理しないと解くことができない。
「雨は降らないが、風が強い」という違いに気付くか。
大問3については長々と文が続くが聞かれていることはシンプルで最初の方にしゃべった文である。
大問4についてはJanuaryなどの単語を正確に書くことができるかや"English teacher"を適切に「英語を教えていた」
という文に変換できるかどうかが問われている。
・大問5
singの過去分詞や12の序数を書けるかどうかが鬼門。
また並べ替えは出題率の多い間接疑問文の語順を理解していたかどうかが問われている。
・大問6
例年通り英作文。
「白と黒を間違えているので取り替えてほしい」という文がまず思い浮かぶと思うが
少々難しいので、「白いカップを頼んだ。でも黒いカップがきた。白いカップを送ってほしい。」
といったように簡単な文に置き換えることができるかが問われている。
・大問7
(1)については例年並み(60~70%程度)と予想。
(2)については英語で答える問題に適切に答えられているかが重要。
ヒント(答え)となる文は文章の最後のほうに書かれているので見つけるまで時間がかかってしまう。
(3)は資料問題。①②ともに正答率は約60%と予想。バラバラの情報から答えとなるところを見つけられるかが問題。
・大問8
(1)と(4)の英語を埋める問題については少し難易度が高いと感じた。
(1)については仕事の話をしているところからjobsというワードを思い浮かべたか。
(4)については答えがMr.Stoneの最後の発言から抜き出さなければならないので時間がかかってしまう。
他の問題については60~70%程度と予想。
・大問9
例年通り会話問題。
(2)については"What are the tickets for?"という文の意味をとることができたかが問題。
(4)については会話の流れを理解するのが難しく、悩んでしまうかもしれないが消去法でも正答を選ぶことができる。
【理科】
問題数は変わらず大問9、36題であったが、完答問題が多く、また「すべて選べ」という出題があった。
序盤大問1~3の小問は知識問題なので確実に点を稼ぎたいところ。
中盤大問4(4)~大問7までにやや取り組みにくい問題が出題されており、時間をかけすぎてしまったかもしれない。
終盤大問8、9は知識問題が多く確実に取っておきたい。
大問5の出来で合否が決まりそう
全体としては平均は若干下がりそう。
【社会】
地理と公民は昨年と同様の出題方式で昨年並みの内容になりそう。
歴史は、年代の区分や並べ替えが多くなった分、得点源にしづらい問題が多かった。
全体的に、歴史の影響で若干平均点は下がりそう。
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